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Nutritions

日本茶の健康成分

日本茶にはいくつもの成分が含まれ、さまざまな健康効果が期待できます。
私たちが小さな頃からよく耳にする「カテキン」など、お茶を飲むことで私たちのからだにどのような効果を期待できるのか見ていきましょう。

健康成分の代表「カテキン」

カテキンはお茶を代表する成分として耳馴染みがあるのではないでしょうか。
カテキンとはお茶に特有の成分であり、お茶の「苦味」と「渋味」をもたらす成分です。

その効果として最も強力なのは「抗酸化作用」です。抗酸化作用で有名なビタミンCやビタミンEの数倍〜数十倍の抗酸化力があり、私たちのからだの酸化を防いでくれます。

そのほかにも殺菌作用や解毒作用、消臭作用など、さまざまな効果に期待できます。

リラックス成分「テアニン」

テアニンとは、お茶に含有されるアミノ酸の一種で、コーヒなどにはないお茶の特有成分です。

いいお茶に多く含まれ、心身をリラックスさせる効果があります。日本茶の香りを香るとなんだか心が落ち着くなどの経験がありませんか?まさにそれです。日本茶を飲むと脳波α波が分泌され、リラックスしながらも集中力もある最高の身体状態になります。

また、筋肉の緊張がほぐれ、血行が良くなることから手足の冷え解消も期待できます。

集中力を高める「カフェイン」

カフェインは覚醒作用で代表的な成分であり、他にも脂肪燃焼効果や胃酸分泌促進などさまざまな効果を持つよく知られた成分です。

日本茶においては爽やかな苦味を与える必要な味成分になっています。

日本茶のカフェインがコーヒーと異なるのは、単なる覚醒作用だけではなく、リラックス効果を持つテアニンとの相乗効果により、穏やかな覚醒状態と集中力の維持を実現するバランスの取れた飲料なのです。

Benefits and side effects

日本茶の効能

想像以上に日本茶がもたらす健康効果、病気への予防効果は多岐に渡ります。
中でも主要な効能をピックアップして7つご紹介します。

1. 抗酸化作用

抗酸化作用は日本茶の代表的な効能ですが、これが病気から老化まで全てを予防する最も重要な健康作用なのです。
ヒトの体内では「酸化」が起こります。これは生命活動をする上で必要不可欠なものですが、バランスが崩れることで「活性酸素」発生により、「免疫力低下」や「老化の促進」を引き起こします。
日本茶に含まれるカテキンには抗酸化作用に優れており、活性酸素の発生を抑制し、活性酸素を消したりする働きを持っています。
また、テアニンは、心身ともにリラックス効果があり、活性酸素を発生させる要因であるストレスを軽減させてくれます。
また、煎茶などの日本茶には1日の必要量ビタミンCの30~50%が含まれています(4~5杯換算)。紅茶などの発酵茶ではビタミンCが含まれないので、これは日本茶(緑茶)ならではの成分であり、健康から老化防止、美容まで多岐に渡って私たちのからだに効能をもたらします。

2. 肥満予防作用

日本茶は海外などでもそのダイエット効果に注目されています。
日本茶に含まれるカテキンは、食事で摂取されるでんぷんの分解を抑え、ブドウ糖の生成を抑制するため、ブドウ糖から生成される脂肪を減少させます。これによって肥満の予防につながります。
また、カテキンには血管収縮作用抑え、悪玉コレステロールの酸化を抑える作用も持つことから、「高血圧予防」や「コレステロール値の上昇予防」にも有効です。

3. 抗アレルギー作用

日本茶のカテキンには、花粉症やアトピー性皮膚炎、蕁麻疹、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患の症状を抑制する作用があります。
茶葉の品種によって抗アレルギー効果は大きく変わり、特に「べにふうき」や「べにふじ」、「べにほまれ」などが強い抗アレルギー作用を期待できます。これらの品種は一般的には紅茶用の品種であり、「メチル化カテキン」が多く含まれ、これらがアレルギー症状を抑制します。
一方で、緑茶で一般的な「やぶきた」にはほとんどメチル化カテキンが含まれず、抗アレルギー作用は期待できません。緑茶の場合は、鹿児島や京都を中心に西日本で多く栽培される「おくみどり」や鹿児島の知覧地域で栽培される「ゆたかみどり」がメチル化カテキンを少し含みます。

4. 認知症予防

近年の研究では、日本茶は脳にもいい効果をもたらすことが明らかにされています。
研究調査では、1日に2杯以上の緑茶を飲むことで、認知症予防効果がある可能性があるとの結果が出ているとしています。アメリカではお茶のカテキンによる学習能力や記憶能力の低下抑制やアルツハイマー病の抑制に効果が期待できるといった研究がなされており、高齢社会に向かう日本にとって日本茶は認知症予防効果が期待できます。

5. 殺菌効果

古くからお茶には抗菌・殺菌作用があると知られてきました。
一部地域では風邪予防にお茶でうがいする家庭や学校もあったのではないでしょうか?
日本茶に含まれるカテキンには食中毒を起こす細菌などに対しても殺菌作用があります。お寿司を食べる時に飲むお茶は、刺身の食材保存が難しかった時代の食中毒予防のために飲まれていた古くからの習慣が現代では一般的になったものと考えられています。

6. インフルエンザ・風邪予防

日本茶に含まれるカテキンには、抗ウイルス作用があり、特にインフルエンザウイルス撃退に有効であることが報告されています。カテキンはインフルエンザウイルスが機動粘膜に吸着して細胞内に入り込むのを防ぎ、体内での感染が広がるのを防ぎます。
さらにウイルスに直接作用するのみならず、抗炎症作用や免疫力向上作用も持つことからインフルエンザや風邪予防にも期待できます。
冬になってインフルエンザの予防注射を打つことなく、普段から日本茶を飲むことでこれらを予防できる効果的な習慣と言えるかもしれません。

7. オーラルケア効果

日本茶のカテキンには虫歯菌の繁殖を抑制し、虫歯菌の餌となる歯垢(プラーク)の生成を抑制することで虫歯予防を期待することができます。
また、日本茶のカテキン、ポリフェノール、クロロフィル(緑色色素)には消臭作用があり、口臭予防にもなります。実際に市販のガムなどにはお茶の抽出物を添加することで消臭作用をつくっています。